診療の流れ    

来院されたら

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一般検査
内診・経腟超音波・クラミジア抗原・子宮がん検診を行います。
内診で限界はありますが、筋腫、卵巣嚢腫、子宮内膜症などの存在を推測、または知ることが出来ます。
経腟超音波は、子宮、卵巣を観察し、子宮筋腫・腺筋症・卵巣嚢腫、子宮内膜ポリープなどの疾患を見つけます。また、卵胞の発育の様子を見て排卵の時期を予測したり排卵の確認をします。
クラミジアは、細菌の一種ですが、感染すると卵管に炎症の起こることがあり不妊の原因となります。
子宮がん検診は、ごく初期の癌や前癌病変を見いだし治療につなげます。

内診・経腟エコーは通常特に痛みはありませんが、中には膣の狭い方もいらっしゃるので注意を払って行います。

不妊検査:
1〜4は月経周期にしたがって順次行う検査です。
1. ホルモン検査(採血):

 月経が順調に来る方は、月経開始2日目から5日目の間に行い、35日周期などの長い方は、もう少し先の7〜10日目以降に行うこともあります。
FSH(卵胞刺激ホルモン):卵巣にある卵胞を発育させるホルモンです。一定のレベルが必要で、ダイエットなどで体重が減ると低下することがあり、月経がなくなったりします。また、年齢とともに上昇し、卵胞が減ってくると高くなります。
LH(黄体形成ホルモン):卵胞発育に補助的な役割を持ち、排卵後の黄体ホルモンをしっかり分泌させる作用があります。多嚢胞性卵巣症候群という排卵障害の疾患では、上昇します。なお排卵期にはかなり上昇し排卵を起こす引き金になります。
E2(卵胞ホルモン):多嚢胞性卵巣症候群や月経周期の短い時に上昇します。月経周期の短い場合、加齢のことがあります。
これらLH・FSH・卵胞ホルモンは密接に関係しています。
PRL(プロラクチン):本来は、お産のあとに乳汁分泌を起こすためのホルモンです。しかし、普段から高いとLHの分泌に影響を及ぼし、黄体機能不全、無排卵、無月経となります。また、非常に高値の場合に下垂体に小さな腫瘍ができていることもあります。
P4(黄体ホルモン):排卵後1週間ほどでピークに達します。着床しやすい内膜にするホルモンです。
その他テストステロン(男性ホルモン)や甲状腺ホルモンなどを検査させていただくことがあります。

2.通水検査:
 月経終了後から排卵期までに行います。子宮の入り口より細いチューブを挿入し、エコーで観察しながら生理食塩水を少しずつ注入して行きます。卵管が通っていれば通過する様子が見えることが多いです。子宮が緊張し、収縮すると判断難しいことがあります。検査での痛みを心配されると思いますが、少しずつ液を様子を見ながら注入しますので痛くなかったという方が多いです。行った後、妊娠しやすくなることがあります。

3.性交後試験(フーナーテスト):排卵期にタイミングを取ってきていただいて子宮の入り口の透明なおりものの中を精子が元気に運動しているかどうかを見る検査です。精子があまりいなかったり、動きが悪いと1回では必ずしもわかりませんが、更に検査としては精子に対する不動化抗体があるか採血をします。

4.精液検査:精子の数や運動率を調べます。当院でも採精可能ですが、ご自宅で採精していただいて持参される方が多いです。

5.抗精子不動化抗体:性交後試験不良の方などに行っています。陽性の場合には、人工授精や体外受精の適応となります。採血で自費の検査となりますので7500円ほどかかります。

6.抗ミュラー管ホルモン(AMH):卵子は、赤ちゃんとして生まれて以降は新たに作られることはなく、年齢とともに減る一方と考えられています。AMHは残っている卵子の数が多いか少ないかの指標となります。年齢の高い方やエコーで卵胞の少ない方などが主な対象です。採血で自費の検査となりますので8000円ほどかかります。

以上が検査ですが、限界がありまして、明らかな異常の見つからないご夫婦も多いです。

 【不妊治療】
(A)一般不妊治療:
1.自然排卵(タイミング法):エコーで卵胞を見ながら排卵期に合わせてsexをしていただくように時期を判断します。尿中の排卵検査薬、子宮の頸管粘液の様子、時にホルモン検査なども参考にします。着床しやすくするようにhCGの筋注や黄体ホルモンの内服を行うこともあります。
2.排卵誘発剤:排卵がある方でも使用します。誘発剤には、大きく分ければ、内服薬であるクロミッドと注射剤であるhMGとがあります。負担が少ないという点でクロミッドを主に使用しています。必要があればクロミッドにhMGを併用したり、hMGのみでの誘発を行います。クロミッドは効果に個人差があり、不向きな時もあります。
 明らかな原因が不明の場合は、1、2を合わせて半年ほど行い、不成功ならば次のステップである人工授精へと進みます。年齢が特に38才以上の方は、もっと短期間でのステップアップをお勧めします。
3.人工授精:人工という名前に抵抗を感じる方も多いと思いますが、別名を子宮内精子注入法とも言います。精子が子宮内に直接入るところだけを助けるだけでそれ以外の過程は全く自然まかせですので特に『人工』的なものではありません。ご主人に精液を採取していただいて奥さんに指定された時間に持参していただきます。これを洗浄・濃縮し、子宮内に注入します。通常特に痛みはありません。5〜6回が目安ですが、38才以上の方は、もっと短期間でステップアップしてもよろしいかと思います。

(B)高度生殖医療(体外受精・顕微受精):